
スコットランド最西端の挑戦者。キルホーマン蒸溜所の魅力と、TARUBARが惹かれた理由
キルホーマンとは?
2005年、アイラ島に誕生したキルホーマン蒸溜所。
スコットランド・アイラ島といえば、ラフロイグやアードベッグなど、強い個性を持つピート系モルトで有名な地。その伝統ある島に、新たな風を吹き込むように現れたのが、キルホーマンです。
キルホーマンが注目された最大の理由は、その挑戦的な姿勢と徹底したこだわり。
ウイスキー業界では珍しい「ファーム・トゥ・ボトル(Farm to Bottle)」を掲げ、自社の畑で育てた大麦を使い、自社でフロアモルティング、蒸留、熟成、ボトリングまですべてを一貫して行う数少ない蒸溜所です。
大量生産ではなく、小規模生産だからこそ実現できる細部への配慮。 キルホーマンの1本には、作り手の想いとクラフトマンシップがぎゅっと詰まっています。
なぜTARUBARが惹かれたのか
もともと、TARUBARでは「いつかアイラモルトの樽を使いたい」と考えていました。 ピートといえばアイラ。ウイスキー好きにとって“本格熟成”を目指すなら、必ず通るべき場所です。
しかし、アイラ島の蒸溜所はどこも伝統があり、外部との取引や新しいプロダクトに対してはとても慎重。 TARUBARのような新しい取り組みに対して、なかなか扉を開いてくれませんでした。
それでも、私たちは諦めずに樽工場を通じてアプローチを続けてきました。 そんな中、唯一耳を傾けてくれたのがキルホーマンでした。
「小さな蒸溜所だからこそ、大切にしているものがある」 「ウイスキーづくりに妥協しない」 「想いをもってつくるものにこそ、価値がある」
TARUBARの開発背景や、ただの香りづけではない“熟成”への姿勢に共感してくださり、 今回、樽を正式に提供してもらえることになりました。
しかも、名前を出していいという許可までいただけたのです。
これは本当に特別なことです。
キルホーマンの樽、その魅力
キルホーマンの樽は、ただピート香が強いだけでなく、 その奥に広がるフルーティさと、バランスのとれたスモーキーさが絶妙です。
TARUBARで熟成させたときにも、その奥行きがしっかりと残り、 お手頃ウイスキーがまるで1ランク、2ランク上がったような印象を与えてくれます。
まさに「リッチな余韻を足す」ための樽。
本数は非常に限られていますが、 キルホーマンという蒸溜所が込めた想いと、TARUBARが挑み続ける熟成の世界。
その両方を、ぜひ体験してみてください。
どんな人におすすめか
・ピート系が好きな方 ・本格的なアイラモルトをまだ飲んだことがない方 ・ウイスキーのストーリーを楽しみたい方
キルホーマンの樽は、 TARUBARにとっても新たな挑戦であり、到達点のひとつです。
だからこそ、名前を明かしてお届けできる今回の限定ロット、 ぜひ味わっていただけたら嬉しいです。
TARUBARは、単なる香りづけのスティックではありません。
その背景には、世界の蒸溜所との対話や信頼、 そして「家でも、もっと美味しく」という想いがあります。
今回のキルホーマンは、そんなTARUBARの姿勢を象徴する1本です。